[先輩移住者レポート]フェアトレードショップmetioを運営

移住先で起業を、と考えている方も多いと思いますが、南砺市でも先輩移住者が続々とお店を出しています。
今回のレポートは、井波地域でこれまでになかったお店「metio(メティーオ)」を運営している竹内真理子さんです。
南砺市内外のイベントへの出店や、ワークショップを開催するなど、お客さんとのコミュニケーションを大事にされていて、ファンが徐々に増えてきています。

彼女の食やモノに関する考え方は非常に奥深く、地域と共生しながら暮らす人が多い南砺市にぴったりで、もっと広がると良いなぁと応援する市民がたくさんいるようです。

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こんにちは。竹内真理子です。南砺市井波でフェアトレードショップmetio(メティーオ)を運営しています。

フェアトレードの衣料・雑貨・食品のほか、オーガニック製品や伝統製法の調味料、環境に配慮した日用雑貨なども取り揃えています。

店舗があるのは、瑞泉寺の門前通り・八日町通りにある国登録有形文化財「齋賀家住宅」の中。江戸時代末期に建てられた趣ある建物です。現在、地元の有志のみなさんが観光・交流拠点「やえもんや」として運営されています。

オープンは2017年4月。約10年越しの夢を叶えました。

フェアトレードの大まかな定義は、作り手が自身の力で仕事を得て自立した暮らしができるようサポートする貿易の仕組み。ものに対して適正な価格を支払うだけでなく、技術指導や福祉面でのサポート、環境に配慮した取り組みなども行います。

フェアトレードを知ったのは、石川県金沢市で働いていた頃です。

自身のアレルギー体質を薬に頼らず改善するために、食を見直そうと自然食品店を訪ね回っていた頃、金沢市に隣接する野々市市の自然食品店へ。その2階にフェアトレードショップがありました。

食べるものや着るもの、使うものを選ぶとき、見た目や価格など品物の表面しか見えていなかった私は、ものの作り手や背景まで考えが及ぶことがなく、大きな衝撃を覚えました。

フェアトレードについてもっと知りたいとその店に通うようになり、学びを深めるうちに、日本ではフェアトレードの認知度が低いことを知り、それを発信するひとつの点になりたいと思うようになりました。

ちょうど仕事のことや実家のこと、自身の将来のことなどからUターンや転職を意識し始めていた時期でもあり、悩んだ結果、「富山でフェアトレードショップをオープンする!」と決心。

通っていたフェアトレードショップの代表に相談したところ、「お店開きたいならここで働きながら学んだら」と言っていただき、働きながらフェアトレードや小売業について学びました。

3年あまりの勤務を経て、2012年5月にUターンしました。

大学進学を機に金沢市へ転居し、卒業後も同市で就職。帰省の折もゆっくり過ごすことがあまりなかったので、Uターンしたももの、土地勘は高校生当時の行動範囲内で人脈もありません。

すぐにお店を開くことは無理。

射水市の実家に居候し、アルバイトをしながらマルシェなどのイベントでフェアトレードのPRをしようと動き始めました。

しばらくして紹介されたのが、富山県定住コンシェルジュという仕事でした。

富山県の移住定住促進事業のひとつで、移住相談や移住検討者さんの下見アテンド、地域の情報発信が主な業務です。

4年間、富山県定住コンシェルジュを務め、並行してフェアトレードPR活動も続けました。

その間、県内の様々な場所を訪ね、様々な人との出会いを重ねていくうちに、各地の魅力に触れ、富山県の自然資源や文化の豊かさを知りました。

中でも南砺市は質も量も飛び抜けていて、訪ねるたびに惹かれていきました。

また、流れる空気や時間、何気ない風景も私にはとても心地よく感じました。

 

実は富山県定住コンシェルジュの仕事をするまで、富山や県内の各地域、地方移住にあまり興味がありませんでした。

Uターンも「富山が恋しい」「富山大好き」だからではなく、「実家があるから」「フェアトレードの専門店が富山にないから」というのが主な理由。

実際、Uターンしてしばらくは「富山何もない」「富山つまらない」と思っていました。

でもそれは、私の行動範囲や視野が狭くて知らなかった、見えていなかったから。

仕事を通して出会った人たちの影響で、富山を見る視点や考え方も変わったように思います。

 

2016年後半から店の物件を探し始め、複数の市町の物件事情に詳しい方に相談する中、今の場所をご紹介いただきました。

井波は木彫のまちで、職人さんが作業する様子を間近で見ることができます。

フェアトレード製品も手織りや手編みなど手で作り上げるものが多く、店名のmetioはエスペラント語で「手仕事」を意味する言葉です。

日常に手仕事が根付いている点に親和性を感じたことが、大きな決め手のひとつになりました。

開業して1年あまり。少しずつリピーターのお客さまは増えてきましたが、まだまだ順調な運営と言えません。

お店の存在を多くの方に知ってもらいたいと、月に数回イベントや友人の店などへ出店しています。

一方、フェアトレードやその製品について丁寧に伝える場を作りたいと、少人数ワークショップ「ねっことわっか」を企画しています。

 

フェアトレードは第三世界の国々との貿易が多く、弊店で取り扱う製品もそれらの国のものが多いです。しかし、私は国内や地域内でのフェアトレードも重要と考えています。

今はとても小さな店で取り扱えるものに限界がありますが、将来は富山県・南砺市内で作られる質の良い野菜や製品も揃う店にしたいと思っています。

開業に伴い引っ越した住まいは井波のまちなかにあり、日常の買い物は徒歩圏内でだいたい事足ります。

実家は田んぼの中の集落にあり、どこへ行くにも車が必須だったので、利便性が高くなったのは想定外でした。

通勤も徒歩です。通りのあちこちにある木彫や八日町通りの風情ある街並み、その先にある山の表情の変化を見るのが楽しみです。

■Information

metio(メティーオ)

南砺市井波3036 やえもんや内

TEL:080-6355-3319

営業時間:10:00〜17:00

休業日:水曜定休・外部出店日

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